
・住宅を購入しようと思っているだけどなんで賃貸が良いの?
・実は知られていない住宅関連の情報ってあるの?
・保険さえ入っていれば問題ないのかな?
・検討しておいた方が良いことって何があるかな?
・結局買って良かったの?
こういった疑問に答えます。
新築を建てた!買った!二度購入して分かった、家は賃貸で良い8つの理由

日本人にとっては住宅購入は大きな目標であったり、夢であったりします。
実際「(ついに?!)買うか!」であったり、「夢のマイホーム」と幻想を抱くこともあるかもしれません。
タクゾーは現在持ち家ですが、実はタイトルの通り今の家が二軒目で、賃貸については、9回の契約(引っ越し)経験が有ります。
そしてそういった経験の上で分かったことは、新築戸建てでもマンションでも、無理して購入する必要はない、つまり賃貸で良いということです。
今回は、タクゾーの過去の経験を含めて実体験をご紹介します。
これから住宅を購入しようとしている方にとって参考になれば幸いです。
日本は地震大国

2011年の東日本大震災は記憶に新しいと思いますが、日本は地震大国です。
1923(大正12)年に発生した関東大震災は、既に記憶がある方が少なく歴史教科書の中の話になってしまいますが、1990年以降でも多くの大地震が発生しています。
- 1993年7月12日 北海道南西沖地震 – Mj7.8、死者・行方不明者230人
- 1995年1月17日 阪神・淡路大震災、阪神大震災 - Mj7.3、死者・行方不明者6,437人
- 2004年10月23日 新潟県中越地震 最大震度7、死者68人
- 2011年3月11日 東日本大震災 Mj8.4、日本の地震観測史上最大 死者・行方不明者約2万2000人(うち災害関連死が約3,500人)
- 2016年4月16日 熊本地震の本震 Mj7.3 前震を含めて死者273人
- 2018年9月6日 北海道胆振東部地震 – Mj6.7、死者42人
wikipediaより抜粋
上記のリストは、死者・不明者が多数発生したものを抽出していますが、死者数が1名の地震でカウントすれば、より多くの地震が発生しています。
そして、次に発生すると言わているのが、南海トラフ大地震です。

南海トラフ大地震は2040年までの間に70%~80の確率で発生するかもとさえ言われています。
不安を煽るつもりはありませんが、南海トラフ大地震が発生した場合には、甚大な損害が出る可能性があります。
可能性の話ですが、発生する可能性が高いと言われる南海トラフ大地震が発生した場合、あなたがマンションなり戸建てなり住宅を購入した場合、あなたの住宅が被害を受けないと言い切れるのでしょうか?
多くの方が住宅を購入する際に35年といった長期でローンを組まれると思いますが、一方で大地震を含む自然災害はいつ発生するかは予測できません。
だからこそ、多額のローンを組んで負債を持つことは危険ではないでしょうか?
火災保険?地震保険?保険の適用範囲は?

賃貸を契約する際でも、住宅を購入したことがある人でも経験が有ると思いますが、火災保険や地震保険に加入したことがある人は多いと思います。
火災保険は、火災による被害の補償を主としており、原則地震による火災は補償対象外となる保険です。
一方で地震保険は、地震による被害を補償するもので、津波や噴火による損害、地震による火災・損壊・埋没・流出など、火災保険ではカバーされていない部分も補償できる保険です。
地震発生時は余震がつきものですが、最初の地震発生日から3日(72時間)以内であれば、何度地震が起きても1回の地震とみなしますので、余震による被害も地震保険の対象となります。
ただし、地震保険の保険金は「火災保険の半分」までしか掛けられません。
つまり、地震で建物を失った場合には、最大限に保険料が支払われたとしても、住宅の半分までしか保険の適用になりません。
地震によって火災が発生した場合は地震保険の対象となる可能性がありますが、問題なのは「いつまでが地震の後なのか」という点で、地震発生からある程度時間が経過した後の火災発生の場合、地震保険が適用外になる可能性もあります。
更に、震災級の地震が発生した際には『火災旋風』と呼ばれる巨大火災が発生すると言われています。
震災時に全額が保証されない可能性がある住宅を、長期のローンを組んで購入するのは危険過ぎはしないでしょうか?
なお、そんな火災保険も、既に自宅を購入済みの場合には上手な利用法もあります。
リフォームなどを検討されている方で、保険に知見がない場合には相談してみるのも良いかもしれません。

メンテナンスにコストが掛かる

賃貸の場合、毎月の家賃以外に管理費を支払います。
例えば、賃貸の場合には給湯器が壊れたり元々備え付けられている設備に不具合が生じた場合には、その管理費から賄われるため、入居者が追加で設備にお金を支払う必要はありません。
これは外壁の補修なども同じです。
一方で、戸建ての場合は10年毎に外装のペンキの塗り替えや給湯器の入れ替えなどにコストが発生します。
10年経てば、色々な部分に不具合が出てきますのでそのコストは100万円を超えることもあるでしょう。
そして、マンションではというと?多くのマンションでは、5年毎に管理コストの値上げが発生するだけでなく、古くなれば大規模修繕が必要となり戸建てと同様に大規模修繕費が発生します。
人気のタワー型の高層マンションの場合には、その修繕費も高額になりがちであるのは想像できるでしょう。
賃貸は『自分の財産にならない』とは確かですが、財産と考えている自宅の維持費が高額で、結果不良債権に陥っている可能性も否めません。
全ての住宅が安心して住める設計ではない可能性もある

戸建てを購入する場合、耐震等級2等級相当や3等級相当など地震に強いことを全面に出して広告をされています。
三階建て以上の戸建ては『構造計算』という建物の耐震性の証明が必要となりますが、二階建て木造の場合は、この構造計算は不要です。
実は、これが大きな問題となっており、世の中で売られている木造二階建ての住宅は、耐震性がない欠陥住宅である可能性があります。
以下のリンクは、日本弁護士連合会が2018年に国土交通省に提出した「4号建築物に対する法規制の是正を求める意見書」です。

興味がある方は是非ご一読ください。
簡単に要約すると、
- 4号建築物とは,概ね木造の2階建若しくは平家建の建築物
- 木造在来軸組工法の建築物に対する法規制は不十分かつ不適正
- 木造の2階建若しくは平家建の建築物は、構造計算を免除される
- 建築基準法令の要求する耐震性能を必ずしも確保できない
- その結果、最低限の安全性すら備えていない欠陥住宅が、日々、新たに建築されている。
- 関東・東海地方をエリアで無作為に100件を対象として、構造計算(許容応力度計算)を試みた結果,100件全てにおいてエラー(NG)
- 2008年時点で構造強度不足の被害が多数発生し、国土交通省も問題があることは十分に理解した上で何も対策を講じていない
というものです。
現在も多く建設されている木造二階建ての耐震性に疑問が残る内容となっています。
また、耐震性に関わる問題とては、耐力壁の釘の打ち方だけでも著しく耐震性に影響し、工務店がその知識がなければ結果的には、欠陥住宅が量産される仕組みになっています。

マンションでも欠陥住宅は度々発生します。
直近では、2015年に横浜市都筑区でマンションが傾き、建て直す事件があったことは記憶に新しいでしょう。

このマンションのケースでは、建て替えて貰えた良いケースかもしれませんが、建設会社や工務店がしらを切り続ける可能性は十分にあります。
コロナによる労働環境の変化

2020年に始まったコロナによる労働環境の変化により、収入が著しく落ちた方も多くいらっしゃるでしょう。
『コロナ、ローン、払えない』で検索すると多くヒットし、度々テレビでも特集がされています。

あるメディアによれば『20人に1人は、コロナの影響によりローンが払えなくなった』と報じています。
そもそもボーナスをあてにしたローンの組み方だったり、収入がギリギリであったりなど根本的な問題がある可能性がありますが、突然の労働環境やあなたを取り巻く状況の変化により、ローンが払えなくなる可能性は十分にあります。
余程良いタイミングで購入できた優良物件ではない限りは、購入した物件を売却してもローンの残債が残ってしまうケースが多いでしょう。
賃貸は身動きがとりやすく、いざとなれば引っ越せばよい

幾つかの課題を列挙しましたが、いかがでしょうか?
もし現在の住居が賃貸住宅であれば上記のような問題に遭遇することもなく、いざとなれば引っ越しをすれば良いでしょう。
コロナで仕事が無くなりそうなのであれば、仕事がありそうな地域や生活費が安い地域に一時避難することも可能です。
また、不動産はその名の通り動かすことが出来ません。
万が一、近隣住人とのトラブルが発生した場合やお子さんが学校に馴染めないなどの場合にも、賃貸であれば気軽に引っ越すことすらできます。
両親の介護や死去による環境の変化
住宅の購入を検討する年齢になると、当然のことながらあなた自身の両親や相方の両親なども高齢になってきます。
急遽、親の介護が必要なったり、突然の死去により両親の住宅自体が空き家になる場合もあります。
実家が遠い場合にはその家に住むという判断自体が厳しい場合もありますが、比較的近所であったりする場合には『誰が介護するのか?』、空き家になった場合には『誰が住むのか?』というのも一つの課題になったります。
ローンを組んだ直後に実家の問題に悩まされることすら有ります。
親が健在で且つ何かあっても兄弟が世話をしてくれるのであれば問題ありませんが、あなた自身の状況が「現在がどの地点なのか?」「どいう状況が想定できるのか?」は冷静に判断しておいた方が良いでしょう。
賃貸だからと言って、家族・子供は不幸にならない
住宅購入の切っ掛けの一つが『子供の幸せ、家族の幸せ』と考える人も多くいますが、これは完全に幻想です。
なぜなら、世の中の賃貸住宅に居住している方が不幸そうな顔をして生活していますか?
そんなことはないはずです。
それよりも、欠陥住宅でトラブルが続いたり、ローンが支払えなくなったりなどの事象が発生することで両親がストレスや問題を抱えることの方が、家族にとっては不幸ではないでしょうか?
住宅を購入することのメリットは?

勿論、住宅を購入することのメリットはあります。
- 引っ越しを気にしなくて良い
- ペットが飼える
- 落ち着いた気がする
- 場合によっては資産価値が上がる可能性がある
などでしょうか。
ただし、引っ越しを気にしなくて良い反面、引っ越しはし難いですし、ペットに興味が無ければメリットにはなりません。
落ち着いた気がするのも、要は気の持ちようです。
そして、資産価値が上がる可能性については、一種の賭けでしょう。
将来のことは将来考えた方が良い

将来の事は誰も分かりません。
あなたが突然、病気になって働けなくなる場合もあります。
その際に運良く保険でローンが賄えた結果、住宅ローンから解放される可能性もあります。
ただし、「誰もいつ病気になるのか?」「いつ災害に遭遇するのか?」は予想することはできません。
もし「老後のために先に住宅を購入した方が?」と考えるのであれば、老後に身の丈に合った住宅を現金で購入するなどを検討すれば良いのではないでしょうか?
現代は人生100年時代と言われています。
30代・40代に頑張って(無理してローンを組んで)買った住宅も、ローンが終わる60代、70代になった後には、残り30年以上その住宅に住む可能性が出てきます。
住宅の性能や制度は今後もどんどん変わり、より高性能に、またより安い住宅を手に入れられる可能性は十分にあります。
今、無理をして住宅を購入するよりは、いつでも住宅を購入できる額の現金を手元に持っている(もしくは株などで運用していつでも売却できる)ようにしていた方が健全ではないでしょうか?
ところで住宅を買って良かったの?本当のところを聞きたい
タクゾーにとっては、住宅は買って良かった面も悪かった面も両面があります。
良かった点としては、近隣住人との交流やペットの飼育、また居住地域の環境が良かったなどがありますが、悪かった点としては、やはり住宅関連(建物自体の)のトラブルでしょうか。
こちらについてはおいおい本ブログで公開していきたいと思います。
もし住宅をどうしても購入したいというのであれば、
- 無理なローンは組まない
- 十分な資金を手元に残しておく(いつでもキャッシュで完済が可能)
- 最後の住宅と考えず、次の住宅を建てるくらいの余裕がある
などを元に、住宅の購入を検討された方が良いかと思います。
まとめ
今回は、二度購入して分かった賃貸で良い8つの理由としてブログを寄稿してみました。
あくまでタクゾーの個人的な見解となりますが、いつどうなるかわからない未来なのであれば、何も無理をしてまで住宅を購入する必要はないでしょう。
住宅購入は収入の問題と同様に悩ましい問題の一つです。
一時的な勢いで考えるのではなく、冷静の将来のロードマップを考慮しつつ冷静に検討頂くのが良いかと思います。
本ブログではほかにもライフハックやエンジニア小技の情報を投稿していますので、ぜひこちらもどうぞ。

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