
・久々にWindowsパソコンにログインしようとしたら、パスワードが分からない
・親や知人がWindowsのパスワードが分からないので何とかしてほしいと言われた
・Windowsパソコンに大事なデータが残っているけどログインできない
・以前作成した仮想マシン(VMware)のパスワードが分からない
・パスワード不明なWindowsパソコンが安く売っている
こういった疑問に答えます。
【説明画像多数】Windows のパスワードが分からない!ログインできないWindowsのパスワードを強制リセットする方法
久々にログインしようとしたら「Windowsにログインできない!」ということはありませんか?
企業でActive Directoryで管理されているWindows パソコンや、Microsoft アカウントに紐づけされている場合にはパスワードの復旧が可能ですが、アカウントがローカルアカウントの場合だと復旧が出来ません。
また、知人から譲って頂いたWindows パソコンとパスワードを同時に貰ったのに、パスワードを紛失してしまった場合などもこれに当たるかもしれません。
そういった場合には、強制的にパスワードをリセットすることでWindowsにログインが可能です。
今回は、”chntpw”を使った方Windowsパスワードのリセット方法をご紹介いたします。
なお、chntpwはLinux上で動くコマンドのため、Linux(Ubuntu)を使用します。
事前準備
本手順には以下が必要です。
- インターネット接続
- Windowsアカウント名の確認
- USB(4GB以上)
- Ubuntu
- Rufus
1.のインターネット接続以外を説明します。
Windowsアカウント名の確認
Windowsを起動すると、設定されているアカウント名が分かります。
今回の作業では、この設定されているアカウントのパスワードのクリアをしますので、アカウント名を控えておきます。

USB
今回の作業では、USBメモリに起動可能なUbuntu(Linux)をインストールし、USBからUbuntuを起動して作業を行います。
ですので、USBメモリが必要です。
容量は4GB以上あれば問題ありません。
信頼できそうなメーカをAmazonで調べると、8GBが安そうです。
最近はUSBメモリも安くなりましたね。
Ubuntuのダウンロード
chntpwはLinuxのコマンドで、今回はUbuntuというLinuxのディストリビューションを利用しますので、以下のURLにアクセスし、Ubuntuのisoイメージをダウンロードします。
ダウンロードを選択すると、Ubuntuのインストールイメージがダウンロードされます。

Rufusのダウンロード
Rufusは、起動可能なUSBフラッシュドライブやLive USBをフォーマットし作成するツールです。
今回は、Rufusを利用してUSBメモリにインストールされたUbuntu(Linux)からLinuxを起動させるます。
ダウンロードは、以下のURLからダウンロードができます。
URLにアクセスすると、ページの中断にダウンロードリンクがありますので、こちらをダウンロードします。

ダウンロードしたexe(rufus-3.14.exe)を実行するとRufusが起動します。
起動時に自動アップデートの確認がありますが、デフォルト『いいえ』で問題ありません。

『いいえ』を選択すると、Rufusが起動します。
Refusにデバイスが認識されていること確認します。(今回は手元にあった4GBのUSBを使用して起動用USBを作成します。)
次に『選択』をクリックします。

『選択』をクリックすると、イメージの選択が表示されるのでダウンロードしたUbuntu選び『開く』を選択します。

『ブートの種類』にUbuntuが選択されたことを確認し、『スタート』を選択します。

デフォルトのまま、ISOイメージモードで書き込みます。

Refusの起動時にファイルの追加ダウンロードを要求される場合があります。
その場合には『はい』を選択してファイルをダウンロードします。

進めるとUSBメモリ内のデータの削除確認がありますので『OK』を選択します。
『OK』を選択すると、USBメモリにUbuntuのISOファイルのコピーが始まります。

今回は前述のファイルのダウンロードが必要なためデータの書き込み前にアップデートが走っていました。

なお、右下にアプリのタスクの経過時間が表示されますが、ISOのファイルのコピーは10分以上かかる場合もあるので気長に待ちましょう。
完了すると『準備完了』と表示されますので、右上の『x』を選択してRefusの作業は完了です。

作成後にパスワードをリセットしたいWindowsパソコンにUSBメモリを刺し、USBメモリから起動します。

VMware環境でUSBブートしたい場合
今回はESXi上のWindowsの仮想マシンで本テストをしています。
仮想マシンを『USB』から起動したい場合には、『USBデバイス』を追加し、『仮想マシンオプション』の『UEFIセキュアブートの有効化』で『EFI』を選択します。


『保存』後に仮想マシンを起動します。
VMware環境での作業は、VMware Remote Consoleを利用すると作業がしやすくオススメです。
ESXi上の仮想マシンのBiosに入るには、仮想マシンの起動直後に『F2』を連打します。

連打すると『Boot Manager』に入れます、『EFI USB Device』を選びエンターを実行します。

Ubuntuでの作業
USBメモリからUbuntuを起動すると、Ubuntuの起動などがいくつか表示されますが、特に操作は必要ありません。
暫くそのまま待ちます。


暫くするとUbuntuが起動して次の画面が起動されますので、最下段の『日本語』を選択し『Ubuntu』を試すを選択します。

すると、Ubuntuのデスクトップが起動しますので、左下のマークをクリックします。

検索窓が現れますので『update』と入力します。
幾つかのアイコンが表示されますので『Software & Update』を選択します。
※左の二つが『Software Update』と『Software & Update』が似ていますので注意しましょう。

『Software & Update』を選択すると、Ubuntu softwareのアップデート画面が表示されますので、『Community-maintained Free and open-source software(universe)』にチェックをいれ、『Close』を選択します。

ソフトウェアの情報が古いため、アップデートを促されますので『Reload』を選択します。

次に、Terminalを利用してchntpwのインストールを行います。
検索窓に『Terminal』と入力し、Terminalのアイコンを選択します。

Terminalが起動したら、Terminalに以下のコマンドを入力してエンターを実行し、”chntpw”をインストールします。
$ sudo apt install chntpw

プロンプトが返ってきたら、chntpwのインストールは完了です。
次に、左のアイコンの『Files』を選択します。

『Other Locations』を選択後に、Windowsがインストールされているドライブ(今回は、33 GB Volume)を選択します。

選択するとWindowsのディレクトリが表示されますので『windows』フォルダーを選択します。

次に『System32』を選択します。

『System32』以下の『config』フォルダーを探します。
『config』が見つからない場合には『config』と入力すると、検索窓に『config』が入力され、フォルダーが見つかります。
『config』フォルダを見つけたら、右クリックをして『Open in Terminal』を選択します。

するとTerminalが起動しますので、以下のコマンドを実行します。
$ sudo chntpw -u パスワードをリセットしたいユーザー名 SAM

コマンドを実行すると、何やら色々と出てきますが、今回はパスワードのクリア(削除)を行いますので『1』を選択し、エンターを実行します。

実行は直ぐに完了しますので、実際にクリアされているどうかは右のバーを上にスライドすると確認ができます。

再度下にスライドし『q』で作業を完了し、『y』で上書き(今回行ったパスワードのリセット)をします。
プロンプトが表示されると作業完了です。

作業が完了したら、シャットダウン(電源を落とす)します。

最後に電源オフの確認があるので『Power off』を選択し、USBを抜いて完了です。
Vmware環境の場合は先ほど設定したEFIをBIOSに変更します。

Windowsが起動すると、パスワードの入力無しにログインが出来ました。

簡単ですね!
まとめ
今回は、パスワードを忘れてしまったWindowsのパスワードをクリアする方法をご紹介しました。
非常用の作業かもしれませんが、メルカリやヤフオクなどでパスワードが分からないために安くWindowsパソコンが購入できることもあり、この手法に慣れるととてもメリットが有ります。
この作業によって特にデータが壊れる訳ではないので、是非、手元のWindowsでお試しください。
普段からこういう作業に慣れていると何かの際にはとても役に立ちます。
また、他にもエンジニアの小技をご紹介していますので、参考にどうぞ。

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