
・Amazon Lightsaill にWinSCPで接続するには?
・WordPressのデータ移行を大量に行いたい
・コマンド操作が慣れていないのでGUIでデータ移行を行いたい
こういった疑問に答えます。
Amazon Lightsail に WinSCPで接続したい
Amazon Lightsailを長期で利用していると、Lightsailの再構築などの際にデータの移行が発生する場合があります。
筆者も先日、Amazon Lightsailのインスタンスの引っ越しが必要になり、その際のデータの移行をWinSCPで行いました。
WordPressのコンテンツ自体が文字中心だったり、投稿数が少ない場合には特に問題とはなりませんが、ある程度コンテンツ数が増えてくるとバックアップデータの削減のために画像データのみを個別に移行したいという希望が出てきます。
Amazon Lightsail間でのデータ転送もできない訳ではありませんが、普段からWindowsの操作に慣れている場合には、GUIでの操作が安心な方も多いかと思います。
そこで今回は、Amazon Lightsail に WinSCPで接続する方法をご紹介します。
WinSCPってなに?
WinSCPは、Windowsで利用できるファイル転送ソフトウェアです。
ファイル転送としては様々なプロトコルがあるのですが、WinSCPではその名前の通りSCP(Secure Copy Protocol)だけでなく、FTP/SFTP/SCP/FTPSといった様々なプロトコルに対応しています。

安全性の観点から、最近はFTPでのファイルのやり取りは非推奨ですので、より安全な”S”(Secure)なプロトコルを利用するほうが良いでしょう。
SCPやSFTPは、shが利用可能な環境であれば利用できるので、今回はWinSCPを利用してSCPでファイルの転送を行います。
Amazon Lightsailへはデフォルトでsshでの接続できますので、この仕組みを利用してSCPでファイル転送を行うこととなります。
WinSCPのインストール
では早速、Windows端末にWinSCPのインストールを行います。
WinSCPは以下のURLからダウンロードをします。
DOWNLOADをクリックすると、WinSCPのインストーラー『WinSCP-5.21.3-Setup.exe(2022年9月時点)』だダウンロードされます。

ダウンロードしたソフトウェアを実行するとインストール前の事前準備が始まります。
今回はすべてのユーザー用にインストールを行います。

次に、使用許諾契約書の同意が表示されるので確認の上『許諾』を選択します。

次に、『標準的なインストール』を選択して『次へ』に進みます。

次にインターフェースの選択ですが、ここでは『コマンダー』を選択して『次へ』に進みます。

ここまででインストールの事前準備が完了となり、『インストール』を選択すると実際にインストールが始まります。
インストール自体は瞬時に完了します。

『完了』を選択してWinSCPのインストールは完了です。

Amazon Lightsail にWinSCP接続するには、.pemから.ppkへのコンバートが必要
利用する証明書について少し解説します。
.pemとは、Privacy Enhanced Mailの頭文字を取ったもので、電子メールシステムにメッセージの暗号化と本人認証の機能を取り込むための仕様です。
Amazon Lightsailにsshで接続するには、秘密鍵として.pemを指定することで接続することができます。
Amazon Ligitsailの.pemのダウンロードはこちらをご確認ください。
一方で、WinSCPでAmazon Lightsailに接続する際には、.pemではなく.ppk(.ppkはPuTTY Private Keyの略)で接続する必要があります。
つまり、.pem形式を.ppkに変換する必要があります。
Amazonのサイトにも.pemから.ppkへの変換方法はありますが、Linuxでのコマンド操作に慣れていない場合には、『puttygen.exe』を利用することで簡単に.ppkに変換できます。
puttygen.exeは以下のサイトから環境にあったソフトウェアをダウンロードして利用します。

ダウンロードした『puttygen.exe』を実行します。
『puttygen.exe』を起動したら、Cenversions、Import keyを選択します。

すると Import するファイルの選択となりますので、AamazonからダウンロードしたlightsailDefaultKey.pem(東京リージョンの場合はLightsailDefaultKey-ap-northeast-1.pem)を読み込みます。

.pemを読み込むとファイルの情報が表示されますので、『Save private key』を選択します。

以下のポップアップが表示されるので『はい』を選択します。

次に.ppk形式でのファイルの保存を求められます。
ここでは分かりやすく.pemと同じ名前で保存します。

保存すると.ppkファイルが作成されます。
以上でファイルの変換は完了です。
作成した.ppkを利用してAmazon Lightsail に WinSCPで接続する
作成した.ppkを利用してAmazon LigitsailにWinSCPで接続します。
WinSCPを起動します。
検索ウィンドウに、『in』もしくは『winSCP』と入力すると候補として『WinSCP』のアイコンが表示されるので選択してWinSCPを起動します。

WinSCPが起動したら、各情報を入力します。
- ホスト名:利用中のAmazon LigitsailのIPアドレス
- ユーザー名:bitnami
- パスワード:bitnami(sshで接続の際の)のパスワード

それぞれを入力したら、設定を選択します。
設定を選択すると、作成した.ppkの選択が可能になります。
認証の秘密鍵に作成した.ppkを選択してOKを選択します。

.ppkを選択すると、ログインが選択可能になります。

無事ログインできると以下のような画面になり、ファイルのアップロード、ダウンロードが可能になります。

以上で完了です。
まとめ
今回はWinSCPをりようしたAmazon Ligitsailの接続方法についてご紹介しました。
一部サイトではFTPでのファイル転送の記載もありますが、FTPは便利なもののセキュリティ上の懸念から利用は推奨しません。
WinSCPを利用することで、セキュアなプロトコルでファイルの転送ができるだけでなく、コマンド操作に慣れていない方でも直感的にファイルの移動が可能になりますので、ぜひお試しください。
なお、本ブログではITエンジニア向けの小技をご紹介していますので、こちらも参考にどうぞ。
